唐津神社社報より唐津神祭に関わる記事を抜粋してネット化致します。
唐津神社社報   第81号  平成12年10月1日発行
発行人 戸川 省吾
編集人 戸川 惟継
印刷所 (有)サゝキ高綱堂
総代異動
水城内 木村  勝 帰幽
西旗町 江口 達吉 退任
西旗町 安田力太郎 就任
 訂正
誤・退任 岡本 正明
正・退任 岡上 正明
 昭和二十六年春
 曳山の初出動

 唐津曳山は、これまで幾度か他所へ出動しています。この写真は、他所へ出動した初の時のものです。
 昭和二十六年四月七日(土)から八日(日)までの二日間、福岡市の夕刊フクニチ新聞社創立五周年記念事業「オール九州観光まつり」という大会に出動したものです。長崎県からは「蛇踊り」・熊本県からは「おてもやん踊り」の名がみえます。
 出動した曳山は、写真の三台(刀町・新町・米屋町)で、この写真の中には、当時の花田総取締を始め、唐津市役所の司人、出動町内の人々の、お若い、なつかしいお顔がみえます。
 ここで、夕刊フクニチの昭和二十六年四月八日号の切り抜き記事を、原文のまま紹介し、当時の様子を伝えてみます。(尚、夕刊フクニチ新聞は、数年前廃刊となりました。)
 ☆大見出し「くり展ぐ春の饗宴″」
 ◎小見出し @「G−さんもワンダフル」・A「ねり歩く巨大な怪物」 ※尚、当時曳山を「山笠」と呼んでいました。
  ◎記事=観光まつりに 勢ぞろいの唐津山笠は、虹の松原での松沸いに手 間どった以外は順調にゆき予定より早く午後二時 四十分、笛、太鼓、鐘の 三つばやし勇ましく到着 したが、豪華古典の偉容に初めて見る市民や観光客に目を見はらせた。山笠おろしのため万町に特に設けられた濠でトラックから引きおろし飾りつけをしたうえハッピ姿の各町引子によって夫々新天町に”頼光のカブト”博多五町に”赤獅子”天神町廣場に”飛龍”を配置しおらが国さ”のお国自慢第一の偉観をほこった。
 一行は夜闇山笠に飾り 提灯をともし三ツはやしをたたいて人を寄せたが八日は早朝からさらに繰りこんで来た百数十名のひき子にひかれて天神町松屋前廣場に勢ぞろいしたうえ福岡縣庁を訪問し川端町、博多五町を一巡、会議所前から春吉大通り、柳橋、本庄町本社前などをひきまわして岩田屋廣場に帰ったが、お国情緒豊かな三ツばやしとかけ声勇ましいひき子連に引かれ眼を怒らし歯をむき出してユラユラひきまわされる愛すべき怪物の偉容に占領軍の兵隊さんたちも「ワンダフル!ワンダフル!」と驚いていた。
 ◎曳山の唐津出発には、唐津駅の貨物用プラットホームの段差を利用して、曳山をトラックに積み込んだという話がある。博多に着いたら、いつの間にか曳山は地上にいた。地面を斜めに掘って積み降しを便利にしたとのこと。そこで早速唐津へ長距離電話をして、同じような穴を掘らせたとのことだが…。
 ◎曳山は栓木を降ろし、幕をかけ、そのままの状態でトラックに積み込んだ。その曳山の上に係員が乗り記事の如く、障害となる松の枝等を取り除きつつ、トラックには囃子隊も乗り込み、途中囃子をしながら進行した。
 ◎博多の市内電車の架線のところに新町曳山が進行し、架線にかかると見るやアゴ取りの手さばきよろしく無事過ぎ行けば、拍手なり止まずと聞く。 いろんな土産噺を残して、最初の曳山出動は、大成功裡に終了した。

 社務日誌
 〔四月〕一日−月首祭・二日−和多田本村、雷神祭・六日−神社庁会議・十二日−横浜、師岡熊野神社総代会参拝・十三日−佐志八幡宮春季例大祭助勤・十五日−月次祭・十七日−曳山本部会議・二十四日−神社庁会議・ニ十九日−春季例大祭(曳山勢揃、池坊生花奉納、植木市)三十日−和多田天満宮春祭
 〔五月〕一日−月首祭・七日−曳山ソフトボール大会(於・浄水センターグランド=優勝 材木町、準優勝 新町、三位 江川町、四位 米屋町)・八日〜十日−九州各県神社庁連合会神職総会(佐賀大会)・十一日−曳山定例総会・十五日−月次祭・二十二日−寿社祭・二十七日−神社庁会議・三十一日−神社関係者大会(於・東与賀町)
 〔六月】一月−月首祭・五日〜七日−伊勢神宮評議員会・坊主町金刀庇羅神社夏祭・十二日−県社庁会議・十五日−月次祭・満島八幡宮月次集・十六日−神社庁会譲二一十七日〜二十八日−神社庁研修会(於・宮崎市)
 〔七月〕一日−月首祭・海開式・六日−総代研修会(参拝−佐嘉神社、山鹿市大宮神社)・十一日−神社庁会議・十五日−月次祭・熊野原神社祇園祭助勤・ニ十三日−満島八幡宮夏祭・二十九日−夏越祭(芽の輪神事)
 〔八月〕一日−月首祭・三日−神社庁会議・十五日−月次祭・十七日〜十九日−神社関係者会議(於・八王子市)・二十三日−神社庁会議(皇太子殿下奉迎)二十六日−囃子出勤(淡路島〉・三十日−神社庁神職総会・三十一日−海閉式
 〔九月〕一日−月首祭・三日−和多田坂本神社祭・五日〜六日−禊、祭式、雅楽講習会・十一日〜十二日−国民精神昂揚運動合同研修会(於・龍登園)・十四日−神社庁会議・十五日−月次祭・二十三曰−秋季皇霊祭遥拝式・二十九日−神社庁大麻頒布式
 行事予定
 ◎唐津神祭は別揚
十月
十一月
   九日 新嘗祭(祭典のみ)
 十一日〜十九日 七五三祭
 下旬  支部大麻頒布式
十二月
 初旬  大麻頒布式
 二十三日 天長祭
 三十一日 除夜祭
 ◎平成十三年
一月
   元日 歳旦祭
   六日 新年祭
二月
  十一日 建国祭
三月
 二十一日 春季皇霊祭
  中旬  神道家祖霊祭
 月次祭
  毎月一日・十五日
唐 津 神 祭
十月九日 (月)
 ◎午後七時 初供日奉告祭
十月二十九日(日)
 ◎午前九時 神輿飾りの儀
   一ノ宮 京町
   二ノ宮 刀町
 ◎午前十一時 本殿祭
十一月二日(木)
 ◎午後七時三十分 宵曳山曳出
  各町万灯をともして社頭勢揃(午後十時頃〜)
十一月三日(金)
 ◎午前五時 神田獅子舞奉納
 ◎午前九時 発輿祭
 ◎午前九時三十分 ☆御神幸発輿(煙火五発合図 市内一巡)
 ◎正  午 御旅所祭
 ◎午後三時 還 御  ☆御神幸発輿(煙火五発合図 曳山は町内へ)
十一月四日(土)
 ◎午前十時三十分 翌日祭
  曳山社頭勢揃の後曳出
 ◎午後二時三十分 米屋町通曳出
 ◎午後四時 江川町通曳出
 ◎午後五時頃 曳き納め  (いづれも煙火三発合図)(曳山展示場へ)
十一月五日(日)
 ◎神輿納めの儀
  一ノ宮 米屋町
  二ノ宮 大石町
 祭事控
   〔春季例大祭〕
平成十二年四月二十九日(土・祝日)
       午前十一時三十分斎行(晴天)
・曳山十四台社頭勢揃(午前十時〜午後三時)
・池坊唐津支部生花奉納(約五十鉢)
・浦安舞奉納(玄海町−三島神社)
・植木市 (田主丸町植木商組合)
・出店 約十店舗あり。
 ◎奉仕神職  ◎参列者 約八十名
宮司・開扉一       戸川惟継
 祓主・開扉二・献幣司  渡邉剛文 値賀神社
 典儀・開扉三・大麻・陪膳 宮崎浩司 八幡神社
 塩湯・玉串一・手長一  吉岡雄治 大村神社
 警蹕・薦・手長二     久田 修 熊野原神社
 鼓報・案・手長三     石橋明彦 熊野神社
 先導・御鑰・玉串二・膳部 本田正博 鏡山神社
 祝詞・軾・手長四    宮崎守彦 住吉神社
献幣使   神社庁理事 加志田恵久 伊万里神社
 随員甲         吉村昌一 神社庁主事
 随員乙         隈本眞由美 玉島神社
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