唐津神社社報より唐津神祭に関わる記事を抜粋してネット化致します。
唐津神社社報   第55号  昭和63年4月1日発行
発行人 戸川 省吾
編集人 戸川 惟継
印刷所 (有)サゝキ高綱堂
春季例大祭
五穀豊穣祈願
諸産業隆盛祈願
5月5日 午前11時30分 斎行
氏子総代の改選
 本年は、唐津神社氏子総代の改選年(任期四年)にあたるため、年頭初より、その改選手続きを進めていた処、この程、町内推薦の総代六十一名・区推薦の総代十七名・それに曳山取締会より一名を加えて、合計七十九名の全氏子総代が確定しましたので、ここに報告いたします。
 尚、去る二月二十三日には、氏子総代就任奉告祭を斎行し、引続き委嘱状交布式をして、向後の更なる御奉仕をお願いしました。又名誉氏子総代は、従来の方々に、今回新に一名を推載し、三名となりました。
 神社の氏子総代のつとめにつきましては、氏子と氏神とをつなぐための、種々の奉仕が、その主たるものと言えます。全国には、約八万の神社で、約二万人の神職が祭祀を厳修しておりますが、祭祀が古来よりの姿そのままに、今日そして将来へ斎行できますのは、全国八万の神社に奉仕され総代様方のおつとめによるものであります。 先にも言いましたが、総代のつとめは、氏子と氏神をつなぐための種々の奉仕ということになりますが、これは、神社の維持興隆のため奉仕ということで、歴史的な事実としての神社の直接的な協力者ということです。氏子総代は、氏子と氏神のつながりの中から、古来より地縁的に自然発生的に醸成されてきた、強い絆としての関係で、伝統的な氏子区内より選任されるのを通例とします。
 唐津神社氏子総代としてのおつとめは、一面下段の祭典行事予定の中の各種祭典への参列その他ということになりますが、ここで一年間の、概要を紹介します。
一月…新年祭参列
二月…節分祭・紀元節祭に参列・節分祭年男募集の事務
三月‥予算審議
四月…氏子奉納金集纏事務
五月…春祭参列・祭典準備・県内研修会参加
六月…神社内研修会
七月…夏祭参列・祭典準備
八月〜九月…県内研修会参加
十月‥・本殿祭参列・神祭準備各種・氏子奉納金集纏事務
十一月…神祭神輿供奉・祭典参列・祭典準備・新嘗祭参列
十二月…伊勢神宮大麻・唐津神社大麻・佐賀県神社暦頒布事務
        等々です。

 氏子総代異動
  (昭和六十三年一月二十六日付)

◎任期満了の改選による。

魚屋町 脇山 英治 再任
南城内 吉田 仁一 〃
本 町 平岡 清一 〃
本 町 牟田 岩雄 再任
 〃  竹本  忠 〃
 〃  中野 陶痴 〃
呉服町 加勢田 豊 新任
 〃 前田 政美 再任
八百屋町
    串崎 嶺二 新任
中 町 古川 軫三 再任
木綿町 正田 歳夫 〃
京 町 山口  哲 〃
刀 町 塚本 成男 再任
 〃  辻  庚一 〃
米屋町 平田 正廣 〃
紺屋町 田口喜代治 〃
魚屋町 中里 敬一 〃
 〃  正田 定見 〃
平野町 増本  博 〃
 〃  瀬戸 利一 〃
新 町 松本  強 〃
弓鷹町 山本  正 〃
高砂町 石崎 金義 〃
東城内 宮崎 嘉市 〃
 〃  山田  稔 〃
 〃  吉田 正人 〃
 〃  緒方 鐵雄 〃
 〃  木村  勝 〃
 〃  山口 和夫 〃
大名小路
    宮崎  晃 〃
 〃  岡上 正明 〃
 〃  石河 博介 〃
 〃  松岡伊三治 〃
 〃  古舘 鴻輔 〃
西城内 桑原 末男 〃
 〃  野中 寛治 〃
 〃  岩瀬 久生 〃
 〃  中野 英敏 〃
 〃  吉岡 勝行 〃
南城内 阿部  晃 〃
 〃  戸田  陞 〃
 〃  鈴木 哲男 〃
 〃  村瀬メグミ 〃
 〃  平松 栄一 〃
北城内 多久島悦次 〃
 〃  森  勝栄 〃
 〃  蒲原 一枝 〃
 〃  成瀬 キク 〃
 〃  坂本 初野 〃
坊主町 小林 正雄 〃
 〃  古賀 柾雄 〃
 〃  加勢田喜代美〃
 〃  鶴田 英俊 〃
 〃  山本 義雄 〃
 〃  田中 松治 〃
 〃  浦田 政夫 〃
 〃  草場 義夫 新任
 〃  原口 光雄 再任
坊主町 田辺  厚 再任
   森本 二郎 〃
 
山下町
一丁目 久田 邦俊 〃
 〃  吉田 静剛 新任
二丁目 成村 光好 再任
三丁目 坂田 善継 〃
 〃  富岡  清 新任
四丁目 繁田  進 再任
五丁目 嶋本 林信 〃
桜馬場 吉田  実 〃
 〃  中山 次雄 〃
 〃  野崎  泉 〃
 〃  松本 常男 〃
西旗町 山口  優 〃
元旗町 菊地 義国 〃
西浜町 福島長五郎 〃
富士見町
    池田 文男 〃
 〃  外尾 兼利 〃
南富士見町
    桜井 博美 〃
 〃  一條 和生 〃
 〃  仁戸田正治 〃
◎名誉氏子総代
    竹尾 彦己
    常安 弘通
    井上  貢
◎退任・その他
呉服町 三根  勇 退任
八百屋町
    瀬戸口大助  〃
弓鷹町 前田 幸男  〃
大名小路
    佐久間次彦  〃
坊主町 副島 安平  〃
名誉総代
    皆良田伝吉 帰幽
 

祭典・行事予定
   自・四月一日
   至・十月三十一日
四月
 一日・月首祭
 十五日・月次祭
 二十九日・天長祭
五月
 一日・月首祭
 五日・春季例大祭
 九〜十日・九州地区神職総会
 十五日・月次祭
 十六日・佐賀県神社関係者大会
六月
 一日・月首祭
 十五日・月次祭
 中 旬・総代研修会
七月
 一日・月首祭
 〃・海開式
 十五日・月次祭
  〃 ・祇園祭(各地)
 二十九日・夏祭
      (茅の輪神事)
 中 旬・町内夏祈祷
八月
 一日・月首祭
 十五日・月次祭
 三十一日・海閉式
九月
 一日・月首祭
 十五日・月次祭
 二十三日・秋季皇霊祭(彼岸)
 初 旬・神社庁主催合同研修会
十月
 一日・月首祭
 九日・初供日奉告祭
 十五日・月次祭
 二十九日・唐津神祭本殿祭・神輿飾りの儀
曳山取締会改選
 唐津曳山取締会では、昨年の神祭終了で、役員の任期満了(任期四年)となったため、先づ各町推薦の本部取締、次に総取締以下役員の選出という手続きを経て、新役員が決定した。

 総取締 瀬戸 利一
 副総取締 花島一夫
   〃  福本 芳三
   〃  宮田一男
◎総務委員会(担・宮田)
 委員長(兼)宮田一男
 委 員
  〃
◎実行委員会(担・福本)
 委員長  中山  稔
 委 員
  〃
 ※各町正取締は、実行委員会に所属する。
◎管理委員会(担・福本)
 委員長  桑野 安二
 委 員
  〃
 ※各町副取締は、管理委員会に所属する。
◎広報委員会(担・福本)
 委員長  浜辺 繁美
 委 員
  〃
◎囃子委員会(担・宮田)
 委員長  高田 照男
 委 員
  〃




名誉総取締
     脇山 英治
相談役  中野 陶痴
 〃   石崎七五三男
 〃   山岡 *延
参 与  亀井 健一
 〃   小井手 巧
 〃   田口清太郎
総 務  尾花  明
 〃   山田 国男

 各町本部取締
刀 町 山口 秀彦 再任
中 町 桑野 安二  〃
材木町 岡   了 新任
呉服町 松尾 武彦  〃
魚屋町 鶴田郁太郎 再任
大石町 原 好太郎  〃
新 町 中山  稔 再任
本 町 大西 康雄  〃
木綿町 内山  正 新任
平野町 佐々木登己夫再任
米屋町 浜辺 繁美  〃
京 町 山田 信夫 新任
水主町 高田 照男 再任
江川町 森  修一  〃

各町曳山正・副取締
刀 町
 正取締 宮原 英一郎    副取締 太田 雄介
中町
 正取締 藤川 末義    副取締 小林 敏樹
材木町
 正取締           副取締
呉服町
 正取締 篠崎 正之    副取締 林  秀樹
魚屋町
 正取締 多久島聖吾    副取締 小宮  剛
大石町
 正取締 小宮 弘資    副取締 島崎  孝
新 町
 正取締 石濱 哲宏    副取締 森  武弘
本 町
 正取締 川崎 義晴    副取締 中野 一政
木綿町
 正取締 正田 誠一    副取締 小松 繁紀
平野町
 正取締 宿谷 祥吾    副取締 瀬戸 利嗣
米屋町
 正取締 平田 正廣    副取締 古川 幸男
京 町
 正取締 大塚 康泰    副取締 江頭 義輝
水主町
 正取締 田中 次雄    副取締 鍵山 征樹
江川町
 正取締 小野 英雄    副取締 古賀 常年
 

境内各神社の祭典
  十一月三日
 唐津神祭に際し、各町より奉斎の境内の各神社では、大幟を建てて、神祭を迎えた。(境内には、本町・呉服町・新町より奉斎の稲荷杜、中町より奉斎の粟島杜、木綿町より奉斎の天神社、刀町より奉斎の恵比須社、唐津地区築後人会より奉斎の水天宮、唐津神社末社の寿社の八社がある。)
 年末・年始
 正月を迎え、各社では、大幟を奉献し、三〜四の社では、注連縄を新調したり、鏡餅を供えて迎春の準備をした。今年の正月は、おだやかな日和りで参詣者も多く感じられた。
 一月十九・二十日
 毎年この両日は、廿日恵比須神社の例祭日で、当日は、刀町の若者等総出で祭典準備をした。社殿を境内に移転新築しての恵比須祭は昭和五十九年からで、本年は五回目、年毎に盛大になってきている。十九日の宵恵比須は夜遅くまで参詣がある。
  初午祭
 境内には、稲荷神社が三社ある。(本町・呉服町・新町)毎年旧暦の二月の初めの午の日が例祭と定められており、本年は三月二十八日に斎行された。夫々に祭典の歴史も古く、参道両脇に建てられた、各町各商店名入りの幟を見ると、時代の推移を感ぜずにはいられない。
  天神祭
 天神様とは、菅原道眞公の神霊を祭神とする、天満宮のことで、境内には、木綿町奉斎の鳥居天満宮がある。祭日は、三月・九月の二十五日が本来であるが、近年は、これに近い日曜日に執行されることが多い。
 特に本年は、祭神と縁の深い「牛の座像」を町内より浄財を集めて奉献したので、その奉献式を兼ねて、三月十三日に斎行された。
 この座牛、御本社の太宰府に奉納されているものにも、勝るとも劣らぬ、姿・大きさがあるのだそうで、町内自慢が一つ増えたと町では喜こんでいる。
  寿社祭
 寿社は、唐津神社末社で首から上の諸々の病に、霊験ありと伝う。例祭日は旧暦の三月二十三日である。
  水天宮祭
 水天宮の御本社は、久留米市にある。筑後地方の総氏神として、古来より氏子民の崇敬が篤い。唐津の水天宮は、在唐筑後人会の人々の守護神として、又愛郷心の証しとして、奉斎されているもので、例祭は旧暦五月五日であったが、近年新暦五月五日前後に斎行されるようになった。尚、御本社の例祭は、新暦の五月四・五日に斎行されている。
  粟島祭
 中町奉斎の粟島神社は、和歌山市に御本社があり、婦人の病に霊験があると言われている。例祭日は、七月二十五日であったが、近年は、夏の土曜夜市に日取りを合わせ、茅の輪くぐりの神事等が盛大に行われている。
 曳山囃子練習会
 唐津曳山囃子保存会(会長 福島資千氏)では、唐津曳山取締会の勧奨により毎月九日午後七時〜九時まで、曳山囃子の練習会を開催している。会は、保存会会員が講師となって、小・中学生及び初級・中級者に指導している。囃子は、伝統の道囃子・せり囃・立山囃子の三曲を習熟させることを主眼とし、特に道囃子の保存・伝承に力走注いでいる。
 会場は唐津神社拝殿で、現在、毎回十名前後の会員が囃子の習熟に励んでいる。囃子の練習ばかりではなく、昔のくんち、去年のくんち等、くんちの噺にも興味深いものがある。
 ◎尚、囃子保存会では、常時、新期練習生の参加を呼びかけており、毎月九日の午後七時半頃、練習会場へどうぞとのことです。

曳山出動(大阪市)
 前号の通り、第十三番曳山水主町『鯱』は、昨年十月十二日を中心に開催された、大阪御堂筋パレードに招かれ、商都大路を勇壮華麗に曳き渡った。今回のこの曳山出動には、唐津からの出動組に加え、在阪唐津人が多数奉曳に参加し、一味違った賑々しさが感じられ、商都に唐津人の心意気を示した。(一面写真)

曳山の塗り替え
 第十三番曳山水主町『鯱』は、前回の塗り替え(昭和四十一年)以来二十二年を経て、色退せや損傷がひどくなり、数年前より町内では、来るべき塗り替えに備えて、諸準備を進めていた処、本年度を期して塗り替え工事をすることに決した。工事は、八女市の近松塗師の手に委ねられ、先日工事のため曳山本休は、八女市へ出発した。
 水主町の曳山は、曳山全体に凹凸をもたせた特殊な塗りであるため、見た目より損傷の度合もひどかったと聞く。昨年の新町曳山の塗り替え工事より、財団法人文化財建造物保存技術協会の専門家が、工程を監督するようになったので、曳山の保存に有益である。

 総理大臣
 竹下登氏来唐
 参議院議員補欠選挙応援のためとはいえ、現職の内閣総理大臣が来唐されるのは、始めてである。
 社務所(彰敬館)前に、大型の自動車をとめて、その上より約二十分間「ふるさと創世論」を街演された。
 時に昭和六十三年四月三日(日)午後五時二分〜二十分であった。