唐津神社社報より唐津神祭に関わる記事を抜粋してネット化致します。
唐津神社社報   第53号  昭和62年4月1日発行
発行人 戸川 省吾
編集人 戸川 惟継
印刷所 (有)サゝキ高綱堂
春季例大祭
五穀豊穣祈願
諸産業隆盛祈願

5月5日 午前11時30分 斎行

神都伊勢市が沸きに沸く二十年に一度の盛儀 お木曳
(これは昨年の第一次のときのもよう)
御 挨 拶

 宮司 戸川省吾
 皆様方には、御機嫌うるわしく新年をお迎えのことと存じます。神社では、元朝五時に歳旦祭を斎行し、先づ国運の隆盛と五穀の豊穣を始め、氏子の皆様方の弥栄を祈念申し上げました。
 本年の正月は、穏やかな日和に恵まれ、初詣の方々も多いように感じられましたし、初詣に続く企業・団体の年頭祈願祭も、年々増加の傾向にあるようです。あらためて、皆様方の御健勝と弥栄を、お祈り申し上げます。
 昨年は、天皇陛下御在位六十年の慶賀この上なき秋でございました。十月二十三日には、佐賀県奉祝大会が三千名の参加のもと開催されましたし、十一月十日には、東京で全国より百万人が参加して奉祝中央大会が、陛下がみそなわされるという感動のうちに開催されました。
 さて間もなく春祭りです。春祭りとは、諸産業の隆盛はもとより、日本古来の生産の根本である稲作の豊穣を祈る祭典がその中心であります。そしてこの『稲』こそ、日本及び日本人の生活・文化・命の根源を成すものと、祈り作り続けられてきたものです。このことは、二面の遷宮の記事の中の大嘗祭の項にもある通りです。
 さて、本年は伊勢神宮式年遷宮のうち、御用材の御木曳神事最終の年でもあります。この御木曳神事は、あと二十年後しかありません。氏子の皆様方には、御伊勢様の御神徳を、一番身近に拝することのできる、この機会に、多数御参会くださるようお勧め申し上ぐ次第でございます。
 春祭りに続く五月二十四日は、嬉野町内で全国植樹祭が開催されます。この式典には、天皇陛下が御来臨されることになっておりますが、御機嫌うるわしく県内を行幸されますようお祈りいたします。

 新町曳山塗替
 唐津曳山第七番曳山新町『飛龍』(弘化三年・一八四六年製作)は、前回昭和三十三年に塗り替え工事をして以来.本年二十九年ぶりに塗り替え工事をすることとなった。工事は、木綿町曳山や大石町曳山の工事も担当した、福岡市の梅谷仏壇店に依頼し、すでに、初期の工事が進められている。
 くんちの盛儀が待たれる。

 
宮司神職身分
 「二級上」に昇進
 戸川省吾宮司には、昨年九月五日付を以って、神社本庁より、神職身分「二級上」昇進の辞令を賜った。
 このことは、昭和十六年四月に、唐津神社社掌として神職拝命以来、四十六年間もの長きに亘る神職歴もさることながら、その間の斯界への実績が認められたもので、当社県社昇格事務を始め、支部幹事、特に祭式教授として県内神職の指導に当り、又伊勢神宮・神社本庁等の県内役員として、それにも増して、社頭祭礼の発展に依ることが大きいと思われる。
 宮司はすでに明階位を授与されており、これで名実伴に、全国に通用する神官と認められたもので、唐津神社の御加護の賜ものと、一意専心斯道宣揚のため意を強くしている次第。


 総 代 異 動
富士見町
    坂本 陽一 退任
    池田 文男 新任
南富士見町
    佐々木常太 帰幽
坊主町 藤原 藤吉 帰幽
桜馬場 稲富 政雄 退任
    池田  泉 新任
平野町 徳永 徳次 帰幽
大名小路
    宮崎  晃 新任
北城内 木下 徳三 退任
    多久島悦次 新任

祭典・行事予定
四月
 一日 月首祭
 十五日 月次祭
二十九日 天長祭

五月
 一日 月首祭
 五日 春季例大祭
七〜八日 九州地区神職総会
 十五日 月次祭
 十六日 佐賀県神社関係者大会
 中 旬 金刀比羅神社祭(坊主町)

六月
  一日 月首祭
四〜八日 伊勢神宮御木曳神事(佐賀県奉曳日)
 十五日 月次祭
 中 旬 氏子総代研修会

七月
 一日 月首祭
 初 旬 海開き式
 十五日 月次祭
  〃  祇園祭(各地)
二十九日 夏祭(茅の輪神事)
 中 旬 町内夏祈祷


八月
 一日 月首祭
 十五日 月次祭
三十一日 海閉式


九月
 一日 月首祭
 十五日 月次祭
 彼岸中日 秋季皇霊祭


十月
 一日 月首祭
  九日 初供日奉告祭
 十五日 月次祭
二十九日 本殿祭(神輿飾りの儀)