唐津神社社報より唐津神祭に関わる記事を抜粋してネット化致します。
唐津神社社報   第52号  昭和61年10月1日発行
発行人 戸川 省吾
編集人 戸川 惟継
印刷所 (有)サゝキ高綱堂
唐 津 神 祭
十月九日(木)午後七時 初供日奉告祭
十月二十九日(水) 午前九時 神輿飾ノ儀
 
総行司一の宮 米屋町
     二の宮 大石町
午前十一時 本殿祭
十一月二日(日) 午後八時 宵曳山曳出
      (煙火三発)
各町曳山万灯をともして
 社頭勢揃(午後十時半頃)
十一月三日(月) 午前五時 神田獅子舞奉納
午前九時 発輿祭
午前九時半 御神事発輿
  (煙火五発市内一巡)
正午 西ノ浜御旅所祭
午後三時 御旅所発輿 還御煙火五発
十一月四日(火) 午前十時半 翌日祭 曳山曳出(煙火三発)
午後五時頃 曳山曳き納め (曳山展示場へ)
十一月五日(水) 午後三時 神輿納めの儀 総行司一の宮 紺屋町
     二の宮 魚屋町
十一月八日(土) 午前十一時 新嘗祭

 御 挨 拶
 宮司 戸川省吾
 今年も“唐津供日”を迎える頃になりました。
 唐津神社の氏子総がゝりで奉仕する年中で最も大きなお祭です。
 明神さまの御鎮座の記念日に、その大元を言寿ぎ奉り、神恩感謝の誠を捧げるため古くから、神輿のお出ましに従う華麗な曳山を競って奉納し、神人和楽の一大祭礼がこのお祭りの心であります。
 十月九日の初供日祭に始まるこの祭りは、上の表にあるように行事が進み、十月二十九日の本殿祭を中心にして賑やかな神事祭が繰り広げられます。
 こういう古い祭りは、代代受け継がれた格式が神社にも、又奉仕する氏子の町にも家にも、又特に曳山町にはその曳山に関するしきたりがその心と共に今に至るまで伝えられ守られて来ました。
 先祖が行った祭りをそのまゝに、親が曳いた曳山のその綱をその子供も又孫もその姿と心を受けついで行くのが神まつりの心です。
 唐津供日は昔から、親類知己又顧客を招いて饗応し祭りの楽しみを共にしたのが特色とされています。
 近年は万事進んだ世の中で、交通の便利もよく、郷土の祭りを、ひとり奉仕して楽しむだけでなく、他所の方々にも尚一層お詣り下さるようになりました。
 これひとえに、この祭りを支えていたゞく沢山の皆さまの御支援の賜でありまして感謝にたえません。
 今年は十四番曳山江川町七宝丸が総塗替えをしました。華麗なお伴が楽しみです。
 皆さまのお詣りをお待ち申し上げます。

 七宝丸塗替え
 第十四番曳山江川町「七宝丸」は、前回昭和三十八年の塗替え以来二十三年ぶりに塗り替えられている。塗り師は、地元の宮口鍜氏で二度目とのことである。
 今回の塗替えに際して、曳山の龍頭の内部より、曳山創建にかかわる資料が出現し、関係者の注目を集めた。又、塗替場所は、町内近くの児童広場に仮小屋を建てて、その内部は、連日四十度を越える中で作業が行なわれた。
 御存知の通り、唐津曳山は文化財であり、その塗替えについては、文化財保存事業の手厚い保護と同時に厳しい制約があり、それだけに保存の重要さと同時に曳山が現存しているということに、先人の偉大さを改めて知る思いがする。

 曳山囃子講習会
 唐津曳山取締会(瀬戸利一総取締)は、唐津曳山囃子保存会(福島資千会長)と共催で、曳山囃子のうち本年は、セリ囃子の講習会を開催した。期間は八月二十日から二十三日までの四日間で、保存会員による熱心な講習の結果、笛・鉦・太鼓それぞれの技術習得者に修了証がおくられた。

 尚、今回の講習修了者は次の通り。  (敬称略)
 太鼓…池田聡・福島秀一・森山裕嗣・森山慎司・立華尊志
 鉦…宮原英男・諸岡厚伸・森山裕嗣・森山慎司・立華尊志・福島秀一
 笛‥・金丸大輔・福島秀一・三好隆治・森山裕嗣・森山慎司・立肇尊志・井本大輔・長島亮太・立華聖思・平野哲平

 春まつりより
   くんちまで

 五月五日に春季例大祭を齋行して今日までの、主な出来ごとを報告します。
 五月八・九日…九州各県神社庁連合会神職総会が、佐賀県当番で佐賀市で開催され、唐津市内神職五名が出席。
 六月十一日‥佐賀県神社関係者大会が佐賀市で開催され、唐津市内各神社の総代代表三十四名出席。
 七月一日…海開式(毎年この日に唐津観光協会の主催で開催され、海、観光、関係官庁より約六十名が参列、祭典後幼稚園児による初泳ぎがあった。)
 七月十五日…各地区祇園祭(熊野原神社祇園祭を齋行す)
 七月二十日…曳山囃子保存会幕洗い神事に出席。
 七月二十一日〜二十二日佐賀県内神職、祭式・禊講習会に講師として出席。参加者約四十名。於・唐津きむら旅館
 七月二十九日‥夏祭茅の輪神事(午後七時からの祭典には氏子総代をはじめ、参拝者計約八十名が参列。午後十時頃まで参拝があった。)
 九月一日‥海閉式(参列者約五十名・於−西の浜海水浴場)
 九月二〜三日…国民精神昂揚運動合同研修会出席。
 十月九日…初供日奉告祭 祭典・行事予定
      (神祭以降)

十一月
  八日 新嘗祭
 十五日 月次祭
     七五三祭

十二月
 一日 月首祭
 十五日 月次祭
三十一日 大祓式
     古神札焼納祭
     除夜祭

昭和六十二年一月
 一日 歳旦祭
  三日 元始祭
  六日 新年祭
 十五日 月次祭

二月
 一日 月首祭
  三日 節分祭
 十一日 紀元節祭
 十五日 月次祭

三月
 一日 月首祭
 十五日 月次祭
二十日 春季皇霊祭

四月
 一日 月首祭
 十五日 月次祭
二十九日 天長節祭

五月
 一日 月首祭
 五日 春季例大祭