唐津神社社報より唐津神祭に関わる記事を抜粋してネット化致します。
唐津神社社報   第48号  昭和59年10月1日発行
発行人 戸川 省吾
編集人 戸川 惟継
印刷所 (有)サゝキ高綱堂
一二三〇年記念事業竣工

唐津神祭

十月九日午後七時
 初供日奉告祭

十月二十九日
 午前九時 神輿飾ノ儀
 総行司 一ノ宮 木綿町
       二ノ宮 材木町
 午前十一時 本殿祭

十一月二日午後八時
      (煙火三発)
 宵 宮(宵曳山)
   各曳山万灯をつけ社頭曳込

十一月三日
 午前五時神田獅子舞奉納
 午前九時三十分(煙火五発)
     御神事発輿 市内一巡
 正午 西 ノ 浜
     御旅所祭
 午後三時(煙火五発)
     御 旅 所 発輿還御

十一月四日
 午前十時三十分(煙火三発)
     翌 日 祭

十一月五日午後三時
     神輿納ノ儀
 総行司 一ノ宮 京町
      二ノ宮 刀町

総代異動
南富士見町  小柴利幸 退任
          一條和生 新任
桜馬場     吉田 実  新任
一二三〇年祭記念事業の完成と唐津神祭
宮 司 戸 川 省 吾
 明くる昭和六十年に、唐津神社御鎮座一二三〇年式年大祭を迎えますことは、前号の社報でお知らせしました通りでございます。神社では、早速、式年大祭の準備委員会を発足させて、式年大祭の完遂について種々協議を重ねてまいりました。その結果も、前号のように、記念事業をすることとなり、氏子総代様方にお願い致しまして、記念事業資金の募金を、広く氏子区内・外にお願いしましたところ、本日までに、別表の通り御奉賛金の御奉納をいただいております。有難く厚く御礼申し上ぐる次第でございます。お蔭様で、記念事業は、十月中旬に全て完工の運びでございます。又、明年の式年大祭の齋行につきましても、それに相応しい祭典が厳修出来得るものと意を強くして、式典についての協議を始めたところでございます。

 さて、その記念事業の方は、神輿二其の総塗替を始め、神輿庫の新設・瑞垣、玉垣の改修・西側壁の改造及び、付帯工事として、西参道の改修・境内の一部整備・公共下水道へ切替工事等を、進めてまいりました。これらの工事は、鬼石塗師池田建築、工栄建設、岳川左官、宮後塗装、唐津水道工務店等の工事関係者各位により進められ、全て十月中旬には、完工の予定でございます。十月五日よりは、いよいよ神輿二基の搬入・組立が始められることになっております。神輿は、本体の塗替は勿論のこと、各調度類や御神宝類に至るまで、すべて装いを新にし、神幸には一段と映えることだろうと思っています。
 本年の神祭は、皆様お気付きのことではございましょうが、休日が続きますことや、神輿の塗替・特に第十番曳山平野町(上杉謙信の兜)のオランダ国ロッテルダム出動、第二番曳山中町(青獅子)、第九番曳山木綿町(武田信玄の兜)の二台の曳山の総塗替を始め、宵曳山も本年よりは、待望の江川町までの奉曳が実現し、それに伴ない、宵曳山の曳出しも午後八時に繰り上げられる等、好条件が重なり、今までにない大賑わいが予想されています。
 唐津神祭の賑わいは、そのままこの唐津地方の活力の証明だとも言われています。最高の賑わいを願い、合わせて、安全で楽しい祭典でありますよう、お祈り申し上ぐる次第でございます。一二三〇年祭につきましては、種々御協賛をいただいておりますが、今後共、尚一層の御奉賛を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 曳山の塗替
 本年は、第二番曳山中町(青獅子)と第九番曳山木綿町(武田信玄の兜)の二台の曳山が塗替えられた。中町は、二十五年ぶりの塗替で、福岡県八女市近松塗師、木綿町は、二十四年ぶり、福岡市梅谷塗師の手で工事が進められた。昨年の京町が、伊万里市生田塗師のもとに塗りに出されてより三台連続して、曳山は、唐津の地を離れて塗替られている。
 曳山の塗替については、これまで地元中心に進められており、各町内としても他所へ曳山を出すとなると、その気の使いようは、大したものらしいが、そうしてまでも他所へ塗替に出さねばならないのは、塗師の後継者が少ないことや、戦後の物資の少ない時代に応急手当的に塗替修理が施こされていたものが、大修理をせねばならない時期になっていること。それには、塗工芸のための総合的設備が良い等の理由もあるらしい。

 いづれにしても、先祖の精魂こもるこの伝来の曳山の保存を第一義として、今後の塗替にも当っていただきたいものである。

 神田の獅子舞
 神田区の獅子舞は、唐津神祭創草の頃より神縁により奉納されているもので、現在も神祭当日、早朝四時半頃より、神田区青年により奉納されている。聞くところによれば、本年は、六十年ぶりの塗啓とのことで、十一月三日の早朝は、一段と美しい雄姿が見られる。

一二三○年式年大祭
  記念事業資金募金状況
        (昭和五十九年十月一日現在)

       壱干弐百弐拾八萬六千壱百壱拾参円也
収入 一金 一二、二八六、一一三円也
   内訳 氏子各町計 金 八、二七二、九一八円
      特 殊 計 金 四、〇〇〇、〇〇〇円
       利   息   金一三、一九五円
   募金目標額 金弐千万円也

曳山オランダ・ロッテルダムへ
 日蘭通商三七五年・日本祭


 年末年始祭案内

 十二月一日より
 新年の伊勢神宮大麻・唐津神社大麻・佐賀県神社暦頒布始

 十二月三十一日

 午後四時 大 祓 式
 午後七時 古神札焼納祭
 午後八時 除 夜 祭

 昭和六十年乙丑歳

一月一日

 午前零時 初 太 鼓

 午前五時 歳 旦 祭

一月三日

 午前十時 元 始 祭

一月六日

 午後三時 新 年 祭

一月中は
 会社企業の新年祭・家内安全・厄除祈願申受