唐津神社社報より唐津神祭に関わる記事を抜粋してネット化致します。
唐津神社社報   第127号   令和5年10月1日発行
発行所 唐津神社社務所
発行人 戸川 忠俊
編集人 戸川 健士
印刷所 (株)音成印刷
SAGAアリーナ オープン記念に
 曳山出動


六月四日 『SAGAアリーナ』の完成を祝い「With You!〜佐賀県文化・芸術祭〜」が開催されました。その催しに第二番曳山中町「青獅子」・第五番曳山魚屋町「鯛」・第十番曳山平野町「上杉謙信の兜」の三台が出動し、来場者約六千名の前で曳山囃子も賑々しく巡行いたしました。この催しには、他の地域の祭りも参加されており、「佐嘉神社巫女舞」で粛々と始まった祭りステージは、「曽根崎の獅子舞」「多久山笠」「母ケ浦面浮立」と、春から夏を経て秋の祭りへと移り変わり、いよいよトリを務める唐津くんちの出番となりました。
 映像で唐津くんちの紹介後、曳山が動き出すと、事前に会場の皆様方に限定でお配りしたミニ采配も打ち振られ、会場全体からも「エンヤーエンヤ!」 の掛け声が掛かるなど、唐津くんち本番さながらの盛り上がりとなり、会場約五千人の観衆を魅了しました。
 途中、メインステージ上では十四ケ町の曳子の紹介も行われ、大人や子供の粋な法被姿、肉襦袢姿は祭りを愛する唐津っ子の代表として唐津くんちを広くアピール出来た事と思います。
 佐賀県の山口知事は曳山巡行後「くんちの力で、このアリーナに魂が宿った」と語られ、改めて各地の祭りの素晴らしさ、くんちの勢いを実感したと語られました。
 SAGAアリーナは佐賀市のサンライズパークに建設された九州最大級の多目的アリーナで最大収容人員は八四〇〇人。二〇二三年五月十三日に開業しました。
二〇二四年には「SAGA2024国スポ・全障スポ」が開催予定です。
 大規模なライブイベント、様々なスポーツ大会などが開催されており、佐賀県の文化・芸術、スポーツの新たな発信拠点として注目されています。
 今回の出動に関して、曳山を屋内展示した実例はあるものの、曳山が屋内で巡行する記録は無く、前例のない出動の計画や運営にご尽力頂きました曳山取締会、各町のご関係者の皆様、また佐賀県庁ご関係者の皆様方には深く感謝申し上げます。
   

 
 
令和五年唐津神祭に向けて
 〜念願の社頭勢揃い〜
    戸川忠俊


 「情報化社会」華やかなりし昨今、「半年前の出来事など、誰もが忘れていることが多い」などと言われていますが、思い返せば半年前、唐津神社社報の春号にこのような記事を掲載しました。
《唐津神社 春季例大祭 奉納行事再開》
 長らく、新型コロナ感染症の影響で止をしておりました唐津神社春季例大祭奉納行事を、今年から寧年通りに行います。

●曳山十四台社頭勢揃い
 これまで曳山は、旧市民会館前広場に勢揃いしておりましたが、旧市民会館が工事中のため、曳山取締会様との協議の結果、今年は神社前広場(神社正面の白鳥居を挟んだ両側の広場)に勢揃いして頂くこととなりました。
 この件について、春先から曳山取締会様、唐津警察署様との協議を重ね、準備を整えて春季例大祭当日を迎えたわけですが「こんだけ降ったら、社頭勢揃いは気持ちよく中止て言えるバイ」と、曳山関係者の皆様方が皮肉を言うほど、当日の天候は朝から生憎の大雨となりました。
 思い返せば、市民会館の改築工事と、それに伴う曳山展示場の移転。さらには新型コロナ感染症の影響で令和元年の唐津くんち以降、曳山十四台の唐津神社社頭勢揃いは実現できておりません。
 そこで、今年はコロナの五類移行に伴い行動制限等も緩和されたことから、令和五年の唐津くんちでは社頭勢揃いをどう実現する.か?という考えをしておりました。
 しかし、言うは易く行うは難し。現状における社頭勢揃いの実現には色々な事柄に折り合いを付ける必要がありました。


@「宵山曳き納め時の社頭勢揃」
 神社とアルビノ展示場の距離が離れているため、急な降雨を考えると今までの宵曳山後の社頭勢揃い、翌日までの社頭展示は難しい。
A「三日朝に社頭勢揃」
 アルピノ展示場より曳山を神社前に移動するにしても、神事の関係で午前八時半前には社頭勢揃いを完了する必要があり、曳山が移動を始める時間が早朝となり難しい。(交通規制等の関係)

B「四日朝に社頭勢揃」
 例年通り町内からの移動が可能であるため、令和五年の唐津くんちでは、四日朝のみ社頭勢揃いを行う事で本部取締会と協議、決定。
 もちろん、曳山取締会の中にあっては「御旅所神幸の際は曳山十四台が神社前から御神輿を先導供奉するのが通例」と重々ご理解の上で苦渋の決断をされております。ゆえに、過去二年間同様、今年も三日御旅所神幸祭当日は一番曳山刀町赤獅子が曳山を代表して神社前まで行き、御神輿を先導供奉して大手口に至り、御神輿は大手口で曳山の巡行に合流する。という方法が取られることとなりました。
 しかしながら、久々の曳山十四台社頭勢揃いが実現するにあたり、その昔大手門を経て曳山と共に町衆が城内に入城したという無礼講の慣習。言うなれば、唐津くんちの根幹が大切にされている事を頼もしく、また、嬉しく思っております。今年の唐津くんちも賑々しく御斎行されますことを御祈念申し上げます。

▼行事予定▲
◎くんちは別掲
◆十一月
 十五日 七五三祭
 下旬 支部大麻頒布式


◆十二月
 初旬 大麻頒布式
 三十一日 除夜祭
     古神札焼納祭


○令和六年
◆一月
 元旦 歳旦祭
 六日 新年祭
 初旬 新春囃子初め式


◆二月
 三日 節分祭
    (※) 総代改選
 十一日 紀元祭
 二十三日 天長祭 

※ 【総代改選(節分後)】

 令和六年は任期四年の唐津神社総代改選期の年にあたります。改選手続きは慣例により節分祭奉仕後より進めてまいりますので宜しくお願い申し上げます。

 ▼行事予定▲
◎くんちは別掲
◆十一月
 十五日 七五三祭
 下旬 支部大麻頒布式


◆十二月
 初旬 大麻頒布式
 三十一日 除夜祭
     古神札焼納祭


○令和六年
◆一月
 元旦 歳旦祭
 六日 新年祭
 初旬 新春囃子初め式


◆二月
 三日 節分祭
    (※) 総代改選
 十一日 紀元祭
 二十三日 天長祭 

※ 【総代改選(節分後)】

 令和六年は任期四年の唐津神社総代改選期の年にあたります。改選手続きは慣例により節分祭奉仕後より進めてまいりますので宜しくお願い申し上げます。
        唐 津 神 祭 
  十月九日 (月・祝)
 ◎午後七時 初供日奉告祭
 ※当番町 米屋町
十月二十九日 (日)
 ◎午前九時 神輿飾ノ儀
総行司
一ノ宮 刀 町
二ノ宮 米屋町
 ◎午前十一時 本殿祭
十一月二日 (木)
 ◎午後七時三十分 宵曳山曳出
  各町曳山万灯をともして
 ※社頭勢揃は中止
十一月三日 (金・祝)
 ◎午前五時 神田獅子舞奉納
 ◎午前八時四十五分
  発 輿 祭
 ◎午前九時三十分
       ☆御神幸発輿
 ※一番曳山赤獅子のみ神社へ
 (煙火五発合図−市内一巡)
 ◎正 午 御旅所祭
 ◎午後三時 還 御
       ☆御旅所発輿
 (煙火五発合図−曳山は町内へ)
十一月四日 (土)
 ◎午前十時 翌日祭
  社頭勢揃の後曳出
 ◎午後二時三十分 米屋町曳出
 ◎午後四時 江川町通曳出
 ◎午後五時頃 曳き納め
 (アルビノ曳山展示場へ=煙火五発)
十一月五日 (日)
 ◎神輿納ノ儀
総行司
一ノ宮 大石町
二ノ宮 紺屋町
 
 
 
《彰敬館小部屋 小修繕完工》
 唐津神社の歴史を振り返りますと、昭和十三年「新社殿(現在の社殿)落成遷座祭」とあります。その十三年前の大正十三年「唐津神社社務所新築なる」とあり、ここで言う「社務所」というのは今の彰敬館の事です。
 実は、彰敬館は今の唐津神社の社殿よりも古く、先代の宮司曰く「唐津神社の新社殿建築について会議をする場が無かったから、先に会議をする場を作った。と、先代から聞いている」との事。それ以来、大雨・台風・シロアリ等様々な被害を受けては修理を続け、神社総代の会議はもとより、唐津くんちをはじめとする様々な会議場として彰敬館は広く使用されて現在に至ります。
 そのような歴史の中で、玄関入ってすぐ右側の小部屋の「釣り天井」が崩壊の危機を迎えました。そこで業者様に修繕作業を依頼した所「天井を支える梁を入れるために、新たに柱を建てる必要があり、そのためには一度白壁を崩して…」と、表題では「小修繕」とは書いておりますが、実際にはかなりの「大工事」となり、そのお陰をもちまして立派な部屋(会議場)が完成いたしました。また小部屋の外壁も剥がれており今回無償にて修復頂きました。
 唐津神社の歴史の中で、重要な決断の瞬間、和やかな宴、祝いの席等様々な場面を見つめてきた彰敬館です。これからも大切に使用していきたいと思います。 (施工 クリエイトホーム梶@様)
《境内治水工事》
 「百年に一度」という大雨が毎年降るようになった昨今、唐津神社では大雨が降ると排水がままならず、拝殿横の広場などは池と化す始末。これを受けて令和七年に唐津神社御鎮座一千二百七十年を迎えることもあり、総代の皆様方と協議を行い、御鎮座一千二百七十年の記念事業として神社の治水工事を行うこととなりました。
 今回その第一期工事として手水舎周りの治水工事が完了いたしました。大雨が降ると手水舎周りに雨水が溜まり、手水舎が陸の孤島のようになっておりましたが、油断すると植物の根がはって詰まる雨水用の溝を改善し、新たに雨水を神社広場前に逃がす排水口を新調しました。それでも大雨が降ると神社前の大階段は滝のようになっておりますが、これから先、治水工事が進めばそれも改善されることと思います。
(施工 居シ尾設備工業株)
 
 
inserted by FC2 system inserted by FC2 system