唐津神社社報より唐津神祭に関わる記事を抜粋してネット化致します。
唐津神社社報   第126号   令和5年4月1日発行
発行所 唐津神社社務所
発行人 戸川 忠俊
編集人 戸川 健士
印刷所 (株)音成印刷
 
≪令和四年 唐津神祭≫  宮司 戸川忠俊

 昭和三十九年十月十日、東京オリンピック開会式の曰「世界中の秋晴れを東京に持って来たかのような素晴らしい秋日和」という名台詞をご記憶の先輩諸兄も多いと思いますが、令和四年十一月三日の御旅所神幸祭の日も「世界中の秋晴れを唐津に持って来たような秋日和」となりました。
 令和二年以来、新型コロナ感染症で縮小開催となっておりました唐津神社秋季例大祭「唐津神祭(唐津くんち)」 でしたが、昨年令和四年は通常開催となり、それを祝うかのような秋晴れに加えて旧大成小学校の校舎解体が完了し、松原とその向こうに海を臨む白砂清祥の風景は、御旅所祭にて大神様に奏上する祝詞の「重波(しきなみ)寄する此の浦回(うらわ・海岸の湾曲した所)の出座所(いでましどころ)」という一文そのままの風景となりました。「出座所」とは、そのまま「海の神様である唐津神社の神様が御出ましになった場所」という意味です。長年その海と御神輿が安置される明神台とが隔絶を余儀なくされておりましたが、今年の御旅所の風景を見るに「海の神様である唐津神社の神様が、十四台の曳山をお供に、御出ましになられた場所に戻られて、そこで御祭りを行う」という唐津くんち本来の意味を改めて感じた方も多かったのではないかと思います。また、その本来の姿を取り戻した御旅所の風景を見て 「ゆくゆくは、西の浜を望む松原の中に、明神台の建設を」と望まれる声も多く聞き及んでおります。私も写真でしか見た事が無かった風景に感動を覚えると共に、この景観の保護を含め、これからの唐津くんちの在り方を皆様と共に考えていかなければならないと感じております。

 さて、そのような中、昨年の唐津くんちを迎える前から、すでに現在御旅所の敷地を使用されている早稲田佐賀様より、校舎解体後、海側にネットを設営したいとのご要望があっておりました。皆様ご存知の通り、御旅所の敷地のほとんどは唐津市所有の土地で、今現在は早稲田佐賀中高校様との借地契約がなされており、主に野球グランドとして使用されております。過去、同じ敷地の産業道路に面した場所にネット建設の話がありましたが、この件について唐津市・神社総代会・曳山取締会など関係各位で話し合いを設け、唐津くんちの際にネットを支える鉄柱が曳山の御旅所に出入りする場所に設置予定のため、考慮して頂くようお願い申し上げました。結果、産業道路沿いのネット建設は行わない旨、了承を頂く事となりました。このように、早稲田佐賀様に於かれましては、唐津くんちに対して格別のご配慮頂いております。
 しかしながら、今回の海側のネット設置は野球グランドを本格的に運営するための必要条件という事もあり、御旅所の景観を保護するためにも使用するネットの色等にご配慮頂きながら計画を進められております。
 「鳴呼、せっかくの風景が勿体ない」と嘆かれる方も多くいらっしゃると思いますが、これまでの「重液(しきなみ)寄する此の浦回(うらわ)の出座所(いでましどころ)」すら見る事が叶わなかった御旅所の風景よりも、かなり景観は向上した。と、私は感じております。無論、御旅所を本来の姿に戻す事は、神職にとって重要な職務ではありますが、「唐津くんちはキャンじゃなからんといかん」という時代時代のこだわりある唐津っ子の皆様に支えられて、今の唐津くんちがある。
と、改めて感じた令和四年の唐津くんちでした。
 今後共、唐津くんちがより良き祭りとなるために、御旅所の件につきましては、今後も神社総代会・曳山取締会に於いて、意見を伺いながら唐津市様を通じて早稲田佐賀様に希望をお伝えしていきたいと考えております。



≪曳山情報≫SAGAアリーナ オープン記念に曳山出動
 令和五年五月十三日『SAGA サンライズパーク(佐賀市日の出二丁目一番十号)』内に 『SAGAアリーナ』がグランドオープンします。『SAGAアリーナ』は、九州最大規模の観客席(約八千四百席)を有し、様々なイベントを開催することが出来る多目的アリーナです。
 そのオープン記念イベント「With You!〜佐賀県文化・芸術祭〜」が六月四日に開催され、唐津からは曳山が出動する事となりました。出動する曳山は、第二番曳山中町「青獅子」・第五番曳山魚屋町「鯛」・第十番曳山平野町「上杉謙信の兜」の三台。当日曳山はアリーナ内の特設会場を巡行するとの事。イベント企画会社との話し合いでは「会場内の照明技術を披露するためにも、宵山飾りで参加をお願いしたい」など要望が寄せられ、どのような演出になるか楽しみです。
「唐津くんちの曳山」の他「佐嘉神社巫女舞」「曽根崎の獅子舞」「多久山笠」「母ケ浦面浮立」が参加されます。
 尚、観覧は事前予約制で(4月以降予約開始)無料。

【問い合わせ先】
佐賀県文化課
0952・25・7236




《唐津神社 春季例大祭 奉納行事再開》

 長らく、新型コロナ感染症の影響で中止をしておりました唐津神社春季例大祭奉納行事を、今年から例年通り行います。


●曳山十四台社頭勢揃い
 これまで曳山は、旧市民会館前広場に勢揃いしておりましたが、旧市民会館が工事中のため、曳山取締会様との協議の結果、今年は神社前広場(神社正面の白鳥居を挟んだ両側の広場)に勢揃いして頂く事となりました。
 つきましては、雑踏緩和のため、明神小路(彰敬館前から天野ビル前まで)を歩行者専用道路とさせて頂
きます。その際、明神横小路(大志小から神社前を通り、大名小路に抜ける道)は一般車の通行は可能です。当日近隣住民の皆様方には、ご不便をお掛け致しますが、何卒よろしく申し上げます。


●玄海町 三島神社
  「浦安の舞」奉納

 玄海町三島神社では、地元小学生を中心に「浦安の舞」の練習会が行われております。当日は祭典の中で
巫女舞を奉納して頂きます。


●唐津曳山囃子保存会
        囃子奉納



●池坊 華道教室唐津支部
         生花展示



 囃子奉納は祭典終了後、行われます。
 生花展示は、午前十時頃から午後三時頃まで、境内特設テントにて披露されます。

 






 
春季例大祭
 4月29日(土・祝日)昭和の日 神事 11:00斎行
 曳山社頭勢揃(10:00〜15:00)
浦安の舞奉納・池坊生花・唐津曳山囃子保存会 囃子奉納


 







≪明神小路無電柱化工事に伴う財産処分について≫
 今現在、唐津神社参道(明神小路)の無電柱化工事が行われております。その無電柱化に当たって、メンテナンスする機械を地上に設置する必要があり、その場所の確保について唐津市よりご提案がありました。
 場所については、神社の所有地である旧市民会館前広場の一部(長崎荘様側・唐津くんちで赤獅子が止まる後ろ付近の一部)を使用したいと希望され、さらに機械設定に関する取り決めでは、私有地では無く市道扱いにする必要があるとの
事でした。
 そこで、先ずは氏子総代様に事情を説明した後、宮司、曳山取締会、刀町代表様を交えて現地検分を行い「唐津くんちに支障がない事」を再度確認し、神社本庁の定める財産処分の手続きに則り、佐賀県神社庁を通じて境内外地の売却手続
きを進めております。



≪曳山スポーツ大会開催≫
◎唐津神社旗争奪「曳山十四ケ町親善スポーツ大会」が今年六月二十五日に開催(競技種目は綱引き)されることが予定されてい
ます。当番町は年順番で米屋町の担当となります。
 本大会で 「綱引き」が行われるとなると平成十八年(第二十三回大会・当番町平野町) 以来。ちなみに、その時の優勝町は米屋町。

≪惣代異動≫

紺屋町
  緒方 正男  (退任)
  江頭 紘一  (新任)
高砂町
  石崎 金壽  (退任)
  西岡 幸雄  (新任)
大名小路
  馬渡 俊子  (退任)
  佐久間太郎  (退任)
南富士見町
  緒方 正人  (退任)
北城内
  永江  領  (帰幽)
桜馬場
  藤崎 政利  (帰幽)

 ▼行事報告▲
◇四月十四日
 ・唐津神社総代会総会
◇四月二十日
 ・唐津曳山取締会総会
◇四月二十七日
 ・佐賀県神社関係者大会
  (鹿島市生涯学習センターエイブル)
◇四月二十九日
 ・唐津神社春季例大祭
◇六月四日
 ・SAGAアリーナ
      オープン記念
  With You!
    佐賀県文化芸術祭
 ●曳山出動
  中町「青獅子」
  魚屋町「鯛」
  平野町「上杉謙信の兜」
◇六月二十五日 (予定)
 ・曳山各町親善
      スポーツ大会
    (当番町 米屋町)
◇七月下旬
 ・総代研修会
◇七月二十九日
 ・唐津神社夏祭り
     茅輪くぐり神事
◇八月十五日
 ・戦没者慰霊祭
  並びに祖国復興祈願祭
◇九月
 ・初旬 国民精神昂揚
       合同研修会
        (佐賀市)
◎毎月一日・十五日
       月次祭

 
 
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