唐津神社社報より唐津神祭に関わる記事を抜粋してネット化致します。 |
唐津神社社報 第115号 平成29年10月1日発行 |
発行所 唐津神社社務所
発行人 戸川 忠俊
編集人 戸川 健士
印刷所 (株)音成印刷 |
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文化財今昔 国指定重要無形民俗文化財
当時の新聞から |
この度、唐津くんちの曳山行事がユネスコ無形文化遺産に認定され、ますます世界へ広まりを見せる中、今から三十七年前の昭和五十五年に唐津くんちの曳山行事は「国指定重要無形民俗文化財」の指定を受けました。その当時の新聞を見てみますと、
晴ればれ伝統行事
国文化財に答申された
「唐津くんち」
課題は保存対策
工芸師の後継者育成も
県内最大の秋祭り「からつくんち」の曳山行事が、文化財保護審議会から「国の重要無形文化財に指定して末永く大切に保存すべきだ」と文部大臣に答申された。百六十年の伝統を誇り、唐津っ子の心意気を見せる唐津神社の秋祭り。地元、唐津市で長い間、この民俗行事を守り育ててきた曳山関係者、道具類の補修を引き受けてきた工芸師、観光立市を目指す唐津市関係者らは、保存対策をどう確立するかなどむつかしい課題を背負いながらも、一様に喜んでいる。(中略)だが、悩みが無いわけではない。狭い町の中を練り回る曳山だけに、傷がつき、傷みも激しい。現在、修理点検できる工芸師は市内に二人だけ。後継者の育成が急務となっている。また、「祭りを本来の姿に戻せ」という声が曳山取締会の中にある。「引き方も乱暴になり、神聖な祭りなのにくわえたばこで曳山に乗る若者も出ている。伝統行事への愛情がだんだん薄らいでいる」というのだ。諸井道実・唐津観光協会事務局長は「よろずの保護対策を早くしっかり立てねば」と話す。唐津市は曳山を保存、展示している曳山展示場に、冷暖房施設を取り付ける予算を今議会に提案、やっと曳山保護に本腰を入れだした。
『冷暖房施設は急場のもの。広さなど、これから本格的に検討する」(岩田武男市教育長)といっている。
(昭和五十四年十二月 朝日新聞)
さて、この記車を読んでみると、今も昔も曳山の保存は難しく、頭を悩せる所は同じようです。そして、今も昔も変わることなく曳山の保存についての取り組みは着実に成されています。
まず、曳山の保存・修復を語る上で重要なのが材料の問題です。曳山には漆や金箔など貴重な材料が多く使用されていますか、その中でも今現在手に入りにくくなっているのか木材です。そのため、数年前から曳山取締会が市・県の方々と協力して曳山の材料となる木材を確保するため、植林の事業を立ち上げられました。そして、来年の二月に実際植樹を行い、数百年に亘る事業が開始されます。事前調査を行い、植林地に選ばれたのは唐津市七山の土地。植林場の付近には野生の赤樫も生息しており、百年後には唐津産の木材で曳山の修復がなされるかと思うと、今から誇らしく思います。また、実際に曳山の塗替え修復を行う場所も、一昔前は県外にある業者所有の作業場まで曳山を移動して行っておりました。そのため、輸送費の問題や、作業確認にも支障がありました。しかしながら、近年、展示場近くに曳山の修理場「曳山の蔵」が完成し、地元で曳山の修復が可能となりました。これにより、地元の小学生をはじめ沢山の人達が曳山の修復過程を見学することが出来るようになり、その中から近い将来、曳山の修復に携わる人材が現れることになれば、地元で、地元の材料で、地元の人材が曳山の修復を出来るようになり、本来の「祭り」のあるべき姿となる日が来るのではないかと願って止みません。
このように、祭りの伝承には曳山の保存も重要ですが、それを担う人材の育成も重要であると思います。そして、祭りの形を残すだけではなく、祭りの「心」を残すことも重要であると思います。そのため、曳山に携わる曳き子の育成も近年盛んになっているようで、唐津くんち前に各町で独自に学生を対象とした勉強会や講習会を開催するなど、唐津くんちの伝統を若い世代に伝える取り組みも成されています。さらには、唐津曳
山取締会が主催する「曳子安全対策説明会」が近年催され、曳山の巡行についいて、各町の若い曳山関係者を集めて安全に曳山の巡行を行い、唐津くんちの伝統・文化を継承する人物の育成に力を入れておられます。
さて、昭和五十五年に唐津くんちの曳山行事が「国指定重要無形民俗文化財」の指定を受けたことを記念して、同年三月八日シーサイドは逸・グリーンホールにて約五百六十人が参加して盛大な記念祝賀会が催されております。その日、唐津神社宮司戸川健太郎は唐津くんち行事は、唐津地万の生活文化の支えとなってきた。またこれを楽しみ親しんできた、今後はこの行事を長く子孫に伝えるため努力していきたい」と語っております。
この度のユネスコ無形文化遺産認定に際して、これほど身にしみる言葉はありません。先達の絶え間ない努力によって受け継がれてきた唐津くんち、ある人は祭りを農耕に例えました。
「土壌を作り、種を植え、人が手をかけてこそ豊かな実りがある。そして、その実りは皆の物であり、それに感動し、楽しむ。」
私も、その土壌を耕す者として、種を撒く者として、そして、その実りに感動し楽しむ者として、惜しみない努力をして参りたいと思います。
唐津神社 宮司
戸川 忠俊
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本町「金獅子」
一七〇年祝賀会
第九番曳山「本町・金獅子」は弘化四年(一八四七年)に作成され、今年で一七〇周年を迎えるにあたり、十月十五日に唐津神社にて報告祭を執り行い、その後記念撮影・祝賀会が執り行われる。また、唐津神祭当日には御旅所にて祝賀の餅撒きがある。
魚屋町「鯛」
保存修復完成
第五番曳山「魚屋町・鯛」の保存修復工事がこの度無事完了し、十月一日に披露祝賀会が執り行われる。当日は唐津神社で報告祭を執り行った後、記念の奉曳きを行い、その後祝賀会が執り行われる。
▼行事予定↓
◎くんちは別掲
◆十一月
七五三祭
十一日〜十二日
十五日
十八日〜十九日
二十五日〜二十六日
下旬 支部大麻頒布式
◆十二月
初旬 大麻頒布式
二十三日 天長祭
三十一日 除夜祭
古神札焼納祭
○平成三十年
◆一月
元旦 歳旦祭
六日 新年祭
初旬 新春囃子初め式
◆二月
三日 節分祭
十一日 紀元祭
月次祭=毎月一日・十五日
曳山スポーツ大会
第三十四回を数える曳山スポーツ大会は、相知天徳の丘運動公園グラウンドにて、ソフトボールを行いながら各町親睦を深めた。大会結果は以下の通り。優勝・材木町、準優勝・木綿町、第三位・大石町。尚、当番町を務めた新町は三位決定戦に敗れ四位となった。
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唐津神祭 |
十月九日(月・祝)
◎午後七時 初供日奉告祭
十月二十九日(日)
◎午前九時 神輿飾ノ儀
総行事 一ノ宮 紺屋町 二ノ宮 魚屋町
◎午前十一時 本殿祭
十一月二日(木)
◎午後七時三十分 宵曳山曳出
各町曳山万灯をともして社頭勢揃(午後十時頃〜)
十一月三日(金・祝)
◎午前五時 神田獅子舞奉納
◎午前八時四十五分 発輿祭
◎午前九時三十分
☆御神幸発輿 (煙火五発合図−市内一巡)
◎正午 御旅所祭
◎午後三時 還御
☆御旅所発輿 (煙火五発合図−曳山は町内へ)
十一月四日(土)
◎午前十時 翌日祭 曳山社頭勢揃の後曳出
◎午後二時三十分 米屋町曳出
◎午後四時 江川町通曳出
◎午後五時頃 曳き納め (曳山展示場へ=煙火五発)
十一月五日(日)
◎神輿納ノ儀
総行事 一ノ宮 平野町 二ノ宮 新町
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豪雨被害受け
唐津曳山取締会より
日田祗園山鉾振興会に見舞金
今年七月五、六日にかけて福岡、大分両県を中心とする地域で集中豪雨が発生し、甚大な被害が出ました。日田祗園大祭を二十二日に控えた日田市も大きな被害が出ましたことはご承知の通りであります。
唐津曳山は今年五月に福岡市内においてユネスコ登録を九州内五つの祭りで祝う催しで日田祇園と共演しており、また六月には唐津曳山囃子保存会が研修旅行で日田を訪れ、日田祇園囃子保存会の皆様と交流を深めておりました。さらに七月二十日には当神社総代会で日田祗園集団顔見世を訪れる計画をしていた矢先の災害でありました。
このことを受け、唐津曳山取締会が主となり見舞金を募り、日田祗園山鉾振興会後藤稔夫会長の元へ届けたものであります。
日田のみならず被災されました地域の一刻も早い復旧復興をお祈り申し上げます。
花筐上映
「尾道三部作」などの映画で知られる大林宣彦氏が監督を務めた「花筐」の試写会が六月に関係者を集めて大手口センタービルにて行われた。海辺の小さな町を舞台に、大学予備校に入学した二人の少年の友情や、少女達との恋愛を描いたこの映画は、唐津市の多くの有志が制作を支援し、唐津の美しい風景や人々の想いを全国に伝える作品となっている。映画の中では「唐津くんち」の曳山行列も「生の象徴」として重要な役割を持って登場する。
映画撮影直前に余命半年の宣告を受けていた大林監督は奇跡的な回復で映画の撮影を終了。この闘病中の撮影について「命の自由を描くことに大いに役立った」「この映画の精神によって私は生かされている」と語った また「過去に何度か、作った映画が映画を超えて事件になったときがある。見た人が好き、嫌いではなく、「えらいものを見た」と。久ヤに事件をつくった感じがする」とも語っている.映画は今年十二月上旬に唐津にて先行上映会を開催。十二月十六日からは有楽町スバル座他で全国で順次公開される。

拝殿横参道整備
工事経過報告
本年八月より進めております境内と南城内駐車場を繋ぐ参道整備工事ですが、十月一日規在、石畳の工事が完了しており駐車場からのスロープ工事を残すのみとなっています。天候の影響等により工期が遅れておりご迷惑をお掛け致しております。 おくんち前の完成を目指し工事を進めております。
完成後は南城内市営駐車場と境内が直結され、車椅子通行可能なスロープを設置予定です。また参拝後に旧大島邸へも近道となりますのでどうぞご利用ください。
唐津くんち特別協賛者
献灯提灯御礼
昨年のおくんちより特別協賛として御篤志 (壱万円以上)をいただきました企業様・団体様のお名前入り提灯を掲揚いたしております。
本年も咋年同様第二鳥居、第三鳥居と、新たに拝殿両脇に提灯を増設いたしまして、来年の節分二月三日まで掲揚いたします。お陰様をもちまして、くんち、正月の夜の境内も随分と明るくなりました。
御協賛賜りました企業様、団体様には紙面をお借りし厚く御礼を申し上げます。
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