唐津神社社報より唐津神祭に関わる記事を抜粋してネット化致します。
唐津神社社報   第112号   平成28年4月1日発行
発行所 唐津神社社務所
発行人 戸川 忠俊
編集人 戸川 健士
印刷所 (有)サゝキ高綱堂
 
  第十四番曳山
    江川町「七宝丸」
       総塗替工事始まる


  唐津くんちの第十四番曳山江川町「七宝丸」は、前回昭和六十一年の総塗替以来、実に三十年ぶりに総塗替の運びとなった。昨年のくんち終了後の翌日、十一月五日、北城内の曳山修理庫「曳山の蔵」に移され、解体作業が行われた。
 七宝丸は舟形を本体とした曳山で、前面の舟飾りには中国の伝説上の生き物である「龍」の頭部を形作り、舟形には火炎模様の笠が乗っている。七宝丸は木型と木組で造られている部分も多く、重量が重い。三番曳山「亀と浦島太郎」、六番曳山「鳳凰丸」と同様に本体を二本栓木で支えているが、鳳風丸と七宝丸の舟形二台はその中でも二段栓木となっている。
 今年一月に行われた保存修復委員会の調査報告によると、
 @笠部分は、表面には漆の変色、多数の亀裂、漆の剥離等が確認できる。これらは長年の巡行で揺れによる経年劣化と考えられる。表面の亀裂と漆の剥離部分から雨水などが浸入し、拡大していくことが想定される。この事により下地、木部分の腐朽に繋がる危険が大きく、笠部分の落下も懸念される。
 A舟形部分は笠部分同様に漆の変色、金箔の剥離を始め、多くの亀裂、割れ、擦れも確認できる。また飾り金物の腐食変形も確認できる。舟形部分の本体は木組の一閑張であり、「龍頭」「頚」の部分は芯まで紙の一閑張となっているので、本体と龍頭・頚部の接合部分、及び龍頭の髯(ひげ)の付け根部分に多くの亀裂が確認された。龍頭、頚部の内部は空洞になっており、補助的な木材しか使用されておらず、和紙の一閑張で構造的には成り立っている。これらも笠部分と同様に長年の巡行による揺れ・振動によって、木材と和紙という違う強度の材料の接合部分の亀裂と考えられる。亀裂部分からの雨水の浸入により一閑張自体の漆・和紙の剥離による強度の低下が考えられ、龍頭・頚部の折れ・変形・落下が懸念される。表面だけの漆塗替ではなく、下地からの調査・修理・補修が必要と思われる。
 B台車部分は前記のとおり重量の重い曳山であるので、台車部分にも大きな劣化・破損等が確認できる。舟形曳山独自の二本二段栓木となっており、長年の巡行により、鞘柱の変形、心棒・まな板の破損が生じ、曳山本体の上げ下げが困難になっている。また台車本体の梶部分にも変形・反り・割れが確認できる。鞘柱・框材・心棒の新調が必要である。車輪も破損、車軸のずれ、取り外しが出来ない車輪であるため新調が必要である。
 以上のように見た目以上に曳山本体部分の損傷や劣化が激しく、一刻も早い修復が待たれる。また、舟形裏の見送り部分にある宝巾着の装飾を掻き落としたところ、現在の模様とは違う製作時と思われる蒔絵の文様が現れた。この宝巾着も含め、明治九年製作の奉納絵(額絵)を元に修復が進んでいる。施工は主に社寺・国宝などの文化財修復を行う鰹ャ西美術工藝社(東京都)が請負う。
 今年のくんちには鮮やかに蘇った七宝丸の姿を見ることができそうである。
 
 
 
 
 






 
春季例大祭
 4月29日(金・祝日)昭和の日
 奉納神賑行事
 浦安の舞・曳山社頭勢揃・池坊生花
唐津曳山 囃子保存会 囃子奉納
 






 
氏子総代 改選

 今年、平成二十八年は宗教法人法(昭和二十六年四月三日公布=法律百二十六号)に基づく神社規則により、四年に一度の総代改選の年に当たります。唐津神社の氏子総代組織は昭和二十七年一月に結成され、爾来この方、規を重ねて今年で第十七期日の改選期となりました。

「氏神様と氏子」

 氏神様とは、私達が住んでいる地域を守っている神社の神様です。氏神様は鎮守(ちんじゅ)様、産土(うぶすな)様ともいいます。そして、氏神様に対して、その地域に住んでいるすべての人を氏子と言います。さて、氏神のもともとの意味は、氏族、つまり血縁で結ばれた一族の守り神という意味でした。これは、氏族が一定の地域に集団で暮らし、神々を祀っていた古代社会の名残ともいえます。やがて、時代が下るにつれて、氏神は地域の守り神と変遷していきます。

「氏子総代のお仕事」

 氏子総代とは、氏子の代表の事です。唐津神社の規定には「氏子総代は町内推薦総代・各区推薦総代・曳山総取締とする」と定められています。
 町内推薦総代とは、氏子の各町より一名若しくは若干名を町内より推薦して頂き、宮司が委嘱する総代の事です。一方、各区推薦総代とは、唐津神社の氏子区域を三区に分け、各区より若干名の推薦を頂き、宮司が委嘱する総代の事です。唐津神社の氏子区域は左の通り三区に分かれています。


 第一区(内町地区)
 本町・呉服町・八百屋町・中町・木綿町・京町・刀町・米屋町・紺屋町・魚屋町・平野町・新町・弓鷹町・高砂町 (計十四町)


 第二区(城内地区)
 大名小路・東城内・西城内・南城内・北城内(計五町)


 第三区(旧大成校区内)
 坊主町・山下町 (一〜五丁目)・桜馬場・元旗町・西旗町・西浜町・富士見町・南富士見町 (計八町)


 この二十七町の氏子区域の代表を務めるのが氏子総代の役目です。具体的な仕事としては、唐津神社の重要なお祭りへの参列、唐津神社のお札や伊勢神宮のお札(神宮大麻)の頒布など、各氏子地域の代表として様々な行事の取り纏めなどのお手伝いを頂いております。


 《氏子総代名簿》
 今回選出の新氏子総代様は下記の皆様方です。またその中で責任役員総代(三役)様は次の御三方です。
・松尾 武彦 氏
 (第一区区推薦氏子筆頭) 呉服町
・眞崎 泰二郎 氏
 (第二区町内推薦)    南城内
・吉岡 邦奉 氏
  (第三区町内推薦)   坊主町

唐津神社氏子総代名簿 平成二十八年一月二十六日改選

 《第一区》町内推薦

本 町  中野 正道
呉服町  前田 善伯
八百屋町 熊谷 和子
中 町  原田 晃
 〃   前川 和敏
木綿町  正田 誠一新任
京 町  古谷 武
 町  村井 俊之 新任
米屋町  春野 武史 新任
紺屋町  緒方 正男
魚屋町  山田 健一
平野町  宿谷 祥吾
新 町  佐々木良太
弓鷹町  永田 泰仁
高砂町  石崎 金壽 新任


 《第一区推薦》

呉服町 松尾 武彦
中 町 奥村 豊
本 町 大西 康雄


 《唐津曳山総取締》

京 町 大塚 康泰



 《名誉氏子総代》

大石町 牧川 洋二


《第二区》町内推薦

東城内  江藤 正弘 新任
 〃   田中 謙次
 〃   外尾 健
大名小路 馬渡 俊子
 〃   佐久間太郎
 〃   永江 領
西城内  久保 英敏
 〃   向 英雄
 〃   倉持 泰男
南城内  寺崎 信人
 〃   眞崎泰二郎
北城内  多久島悦次
 〃   森 勝彌


《第二区推薦》

大名小路 保利 喜英

《第三区》町内推薦》

坊主町  山下俊一郎
 〃   吉岡 邦奉
 〃   山口  守
山下町  久田 秀俊
山下二丁目 吉原 豊彦
 〃三丁目 坂田 恒和
 〃四丁目 智田 順一
桜馬場  中嶌 満男
 〃   山口 昇
 〃   吉田 武博
元旗町  金丸 和男
 〃   松尾 泰宏
西旗町  溝上 吉嗣
西浜町  中島 治子
富士見町 森  孝司
南富士見町 池田 勧次
 〃   緒方 正人


 《第三区推薦》

坊主町  井上 俊一
桜馬場  藤崎 政利
山下二丁目 佐藤 正明








《総代異動》

木綿町 長野 雅計 退任

刀 町 山口 秀彦 退任

米屋町 平田 正贋 退任

高砂町 佐伯 敏生 退任

刀 町 辻  駿吉 帰幽

東城内 熊本 博司 退任

大名小路 古館 鴻輔 退任

山下町 川原 宏  退任

南富士見町  田島 照和 退任


▼行事予定▲

◆四月
 二十六日・佐賀県神社関係者大会
  (於 佐賀市美術館ホール)
 ・山谷えり子参議院議員 講演会(同日同場所)
 二十六日・神道青年全国協議会総会(神社本庁)
 二十九日・唐津神社春季例大祭
◆五月
 八日・曳山各町親善スポーツ大会(唐津市二夕子)
 十二日〜十三日・九州各県神社庁連合会神職総会(佐嘉神社記念館)
 十二日・神道青年九州地区協議会総会(グランデはがくれ佐賀)
◆六月
 初旬・神饌田御田植祭(唐津市佐志)
 初旬・総代研修会
◆七月
 十九日〜二十日・長崎県・佐賀県合同神職子弟の集い(唐津市)
 二十九日・唐津神社夏祭り茅輪くぐり神事
◆八月
 十五日・戦没者慰霊祭並びに祖国復興祈願祭(藤津地区)
 二十三日〜二十四日・九州各県神道青年会親善野球大会(唐津市相知町天徳の丘運動公園)
 ・神道青年九州地区協議会研修会(唐津ロイヤルホテル)
◆九月
 初旬 国民精神昂揚合同研修会(佐賀市)

◎毎月一日・十五日 月次祭

▼曳山情報▲

◎第三十三回唐津神社旗争奪「曳山十四ケ町親善スポーツ大会」
 五月八日(日)に唐津市二夕子浄水センターにて行われる。今年の種目はソフトボール。当番町は大石町。

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