盛大に落成祝賀会
 生まれ変わった青獅子



 二十五年ぶり七回目の塗り替えをしていた唐津くんちの二番山「青獅子」=唐津市中町=の曳山百六十年祭と塗り替え落成祝賀会が二十一日、関係者多数が出席して盛大に行われた。

 青獅子は、一番山の赤獅子に五年遅れの文政七年=一八二四年=に製作され、十四台の曳山の中で二番目に古く、ことしで百六十年を迎えた。中町では百六十年祭をするのに合わせ、二十五年ぶり七回目の塗り替えを福岡県八女市の仏具店=近松岩吉商店=で、今年二月から行っていた。塗り替えが終わった青獅子は、長年の風雪で緑褐色の黒獅子と見聞違うほど変色していたが、製作初期をしのばせる鮮やかな濃緑色に生まれ変わった。

 この日は、午前八時半から唐津神社で古川軫三中町の駐在員、桑野安二曳山本部取締、藤川末義中町取締ら中町曳山関係者が出席して完成報告をした後、会場を唐津商工会館五階大ホールに移して百六十年祭と塗替落成祝賀会に入った。

 祝賀会には保利耕輔衆議院議員、知事代理の田中耕作県観光課長、野副豊唐津市長ら来賓約百人が出席した。
 藤川取締の開会のことばで幕開けし、古川駐在員が「伝統ある曳山の歴史を伝えて行くのは私たちの責任です。今回の塗り替えで青獅子が製作初期の色に生まれ変わられたのは、皆さまのおかげでございます」とあいさつ。続いて保利衆議院議員、田中県観光課長、野副市長らが祝辞を述べ、近松岩吉商店へ感謝状が贈られた。

 このあと祝典に移り、藤間勘艶さんの祝舞や鏡割りなどが披露され、瀬口勝利唐津商工会議所副会頭の音頭で万歳三唱をして幕を閉じた。

 青獅子はこのあと、中町まで引き込まれ、町内の人たちに鮮やかな濃緑色に生まれ変わった姿のお披茶目をした。

昭和59年10月22日 唐津新聞