色鮮やかに「赤獅子」 修復総塗替え完成
 製作されてから六回目の修復総塗替え工事を行っていた唐津曳山の一番山・赤獅子=刀町=が完成し、二日正午すぎ漆塗り作業をした福岡県八女市の仏壇工場から唐津に輸送され、持ち受けていた刀町の人たちが二十人かかりで組み上げた。
赤獅子は朱色も鮮やかに生まれ変った。
 赤獅子は文政二年に製作されてから今年百七十周年を迎え、六回日の修復総塗替えを行っていたもので、今回は赤獅子の獅子頭部分の朱の総塗替えと、台車の新調、太鼓の新調など約千五百万円で工事を行っていた。台車や太鼓、提灯、幕髪などはすでに完成し、最後の獅子頭の完戊が待たれていた。
 この日は八女市からの輸送の途中、ほこりやキズがつかないよう大型トラックの有蓋車で運ばれてきた。
 このあと文化財建造物保存技術脇会の係員が修理、漆塗りの出来、色などをチェックした。
 刀町では八日午前十一時から市民会館で、赤獅子の百七十年祭と修複落成祝賀会をして、午後二時から唐津神社、大手口、刀町、平野町、米屋町、曳山会館まで巡行して市民に披露する。
 
平成元年10月2日 唐津新聞