ハデな土用干し

 夏の陽に曳山勢揃い


 唐津っ子のシンボル、十四台の曳山が二十七日午後久しぶりに真夏の太陽をあぴて土用の虫干しで暑気払いをした。
 唐津曳山はこれまで夏になるとヤマにはりまわす幕洗いをするのが慣わし、昨年まで曳山町内がはやし船を仕立て夕景の松浦川や町田川に乗り出して唐津供日の訪づれを告げてにぎやかな夏の夜の風物詩を描いてきた。しかしこの川船行事も船の調達ができなくなったのでことしから取止め、虫干し行事に切替えた。きのうは旧暦、土朋の丑の日十四台のヤマは行儀よく並んだ展示場から久しぶりに引き出されてのびのびと戻り梅雨ばれの青空からさしこむ真夏の陽射しに金、銀朱碧を輝やかせながら町内の人が向けるゴムホースの水などでシャワー気分にひたって再び展示場入りした。ひきつづいて脇山総取締り以下各町内の曳山衆が午後六時から市文化会館で仕舞いの盃をあげながら三カ月後に近づいた唐津供日に向ってはやくも曳山パワーを走らせていた。

 開館延長
   曳山展示場


 唐津曳山展示場は八月三十一日まで海水浴客や帰省客などの便利をはかるため開館時間午前九時から夜は八時半まで時間延長した。 同展示場は毎日百五十人内外の曳山来観者でにぎわっている。
 なお市は七月中、九州、山口各県の観光、交通関係筋を歴訪して宣伝した。各地とも唐津へのイメージアップが目立ってきたという。 

昭和46年7月18日 唐津新聞