唐津神祭 史上最大の人出 押かけた外人客 見物客10万人 レジャー祭礼でわく 二日夜の宵祭で蓋明けした唐津神祭第一日の三日は絶好の秋日和に恵まれ朝から唐津神社から参道.大手口一帯を中心に全市は県内外からの曳山見物客で埋まった。 唐津神祭の象徴である曳山行進は午前十時の打上花火を合図にはじまった。一蕃山の「赤獅子」=刀町=を先頭に十四台の曳山が揃いの法被 向鉢巻姿の曳山衆によって笛・鐘・太鼓の三ツ囃子に「エイヤエイヤ」の掛け声も勇壮に金、銀、朱碧を秋陽にかゞやかせて沿道を埋める人垣を縫いながら午後一時ごろ西ノ浜お旅所前の砂浜に圧巻の引き入れが行われ最高調の曳山図絵をくりひろげた。 唐津市観光協会や唐津署の推計では神祭第一日の人出はザツと十万人、この中には新潟の観光団八十三人をはじめ本土方面からのレジャーをかねた見物客が目立ちとくに佐世保、福岡の米軍基地から外人家族が貸初バスで繰り込み曳山コースに「ワンダフル」の声があがって唐津神祭に国際調を盛り東宝ロケ隊も当日の曳山シーンをクランクした。 曳山ワンダフル! 米司令官もハッピ姿で 「威勢がよい」とベタほめ 米海軍佐世保基地司令官クラウド・ショー大佐の家族は三日から曳山見物に来唐、四日は唐津市観光協会に立寄り瀬戸市長らに挨拶したあとハツピ、ハチマキ姿に早変わり曳山衆にまじって日本語で「エイヤエンヤ」とカケ声も勇ましく曳山を体験して唐津の祭礼を楽しんでいた。 九月に米本国から着任したばかりのク大佐は「長崎や佐世保のお祭りを見物したが唐津の曳山はワンダフル、威勢がある」と大いにホメていた。 汗ダクの雑踏整理 唐津署 「文化の日」の祭日とダブった唐津神祭第一日の三日は空前の人出で賑わいとくに国道二〇二.二〇三号線は朝からひきま見物の自勤車や貸切パスがヲツシュして海水浴シーズンを上回わる交通の渋滞がおきた。 唐津書は県警本部をはじめ呼子、相知など隣接署から応援をもとめて交通整理や雑踏整理にあたったが第一日には二十人の迷い子と二十五人の酔っ払いの保護、ケンカの仲裁、交通事故で夜おそくまで追い立てられた。 「金獅子」前で力入れ 税務署長さんもエイヤエイヤ 本町納税組合員が気勢 「納税者の声を聞く運動月間」の三日朝副島唐津税務署長 山口県税事務所長田中忠二唐津地区納税貯蓄組合連合会長をはじめ唐津市本町納税貯蓄組合員ら全員が「納めよう明るい世の中作る税金」と染め抜いたタオルの鉢巻姿で唐津神社の本町「金獅子」前に勢揃いして進発前に囁き義曳き綱をとり力入れをして納税貯蓄を一般参詣者にも訴えた。 |
昭和43年11月4日 唐津新聞