建設位置変更を
予定歩道橋では曳山が通れぬ
曳山取締会が二つの腹案示す


 唐津曳山取締会(平田常治総取締)では、来る三十日午後二時から、市内富士見町市立大成小学校前県道に建設する.歩道橋の架設位置につき実地踏査し、同小学校教職員、同校育友会役員も立会することになっている。

 これは小学児重の幼ない生命を交通禍から護るため、同小学校前を通過する東唐津−城内−富士見町−西の浜町−二夕子−西唐津−唐津港に至る、唐津港・城内線県道に、県では四十二年度に歩道橋を建設する計画であるが、これに対し唐津曳山取締会では、その建設位置によっては毎年十月二十九日行なわれる、二百年の伝統を誇る唐津の名物"唐津ぐんち″の曳山行事に支障を来し、十四台の曳山が坊主町本通りから唐津港・城内線県道に折れ、大成小学校前運動場に入って整列することができなくなるため、その建設位蓼の選定について、県の出先である唐津土木事務所あて申し入れているためでこれについて曳山取締会としては建設位置決定について二つの腹案をもっているので、この日の実地検証でくわしく調査して、土木事務所に意見を申し入れることになっているが 曳山取締会、学校、PTAとしても、学校前の歩道橋建設には、もとより賛成こそすれ反対があろうはずはないが.郷土芸能として曳山の整列を存続したい悲願も、また〃唐津つ子〃としては捨て難いので、この両者の目的を達するためその建設位置につき、曳山を学校運動場に引き入れるのにさしつかえないよう

@坊主町通りから県道に曲つた角から西方へ五〇メートル余りの、西高校裏附近の大成小運動場中央前に建設すること

Aもつと西方の同運動場入口西端、富士見町寄りに建設ナること

の二箇所を選び県あて要望するものと見られている。

なおこれにより@の場所曳山を県道から運動場に曳き入れるのが危険な場合は、Aの位置を選ぼうとするものでこの場合は学校前の祭典終了後に曳山の帰途のコースは、往路を引きかえし再たび坊主町道路に出て、江川町ー西旗町−呼子県道に出て各町に向うことになる 

昭和42年5月24日 唐津新聞