呉服町山笠
塗替完成
きのう唐津神社で落成式挙行


唐津市の商店街呉服町では既報の通り本県文化財名物山笠の一つ、四番山笠の同町山笠〃義経の兜〃の塗り替え改装中であったが、二百五十万円の費用と最高の技術を傾むけてこのほどようやく竣工したので、昨二十三日午後三時から唐津神社前で落成式を奉行した。

式は修祓のゝち同社拝殿の竣上奉告祭にはじまり、金子市長ほ来賓、白井前市議ほか同町山笠委員有志ら多数参列し、戸川宮司の祝詞に次いで、同町代表加勢田豊、金子市長、宮崎議長、花田山笠総取締り.竹尾会議所会頭(代理=坂本副会頭)、金子観光協会長(代理=岩木副会長)、塗師一色燵太郎諸氏の玉串奉奠があって山笠前の竣工式に移り、加勢田氏の式辞があり一色、山笠台車輌製作者持永寿太郎両氏に感謝状ならびに記念品を贈呈し、一色氏の謝辞があり、引きつゞき来賓金子市長、宮崎市議長、花田総取締り、板本会頭代理諸氏の祝辞があって彰敬舘で祝賀会を開らき、花田総取締りの万才発声を最後に盛会裡に散会した。

 なお塗り替え改装成った山笠は四時すぎから内町を引きまわして披露し、市役所玄関前で祝いの餌撒きを行った。
△呉服町山笠歴史 九郎判官(義経)の兜、四番山笠、天保十五年甲辰年九月、経過百十九年、石崎八右ヱ門製作

唐津新聞 昭和37年10月24日