資料その2
夏の唐津 日曜日の表情 山笠の勢揃い 盛大な格納庫落成式
唐津市は昨二十六日午前十時から、唐津神社通り明神小路に改築成った山笠格納庫前で、市会議員、山笠取締、各町有志など百余名が参列し盛大な落成式を挙行した。 この日挙式にさき立って各町の山笠十三台(中町は修理中欠)は、午前九時までに唐津駅前米屋町通りに集結し、九カ月ぶりの山笠見物にドットおしよせた観衆で雑踏する中を、金銀青赤のきらびやかに飾られた山笠を、盛夏の陽光に輝やかせながら、三つ囃子もにぎやかに刀町を先頭に刀町通りから大手口を経て落成式の定刻までに明神小路に整列直ちに開式、式は野副観光商工課長の開式の辞にはじまり おわって、戸川唐津神社宮司による神事を厳修、修祓、祝詞奏上に次いで満場柏手のうちに金子市長は、格納庫鉄扉前紅白のテープを切って開扉の式を行い、引きつゞき金子市長、工事請負人田久保重治、宮崎市議会議長、花田山笠総取締諸氏の玉串奉奠があって神事を閉じぢ落成式に移り大平建設課長の工事報告、金子市長の式辞、宮崎議長、小林商議会頭両氏の祝辞、花田総取締の謝辞を最後に閉式大成小学校々庭における祝賀会に移り、金子市長発唱の山笠落成式万才を三唱して散会した。 なお山笠は落成式の終るのをまって、一旦唐津神社々頭に整列してのち北から、江川町、新町、大石町、材木町、水主町、魚屋町、木綿町、京町、呉服町、本町、中町(欠)、刀町、米屋町、平野町の順で新しい格納庫におさめられた。ちなみにこの山笠格納庫は、鉄筋コンクリート平家建陸屋根の二三六、六七平米(七一、七一坪)一棟で、山笠十四台の各室にそれぞれ電灯設備もあり、建設費は、格納庫工事が三〇一万九千円、鋼鉄製扉建具など工事が一三二万円、電灯設備が七万円の四四〇万九千円である。
唐津新聞 昭和34年7月27日
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